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ひさしぶりにブログをひらいて、人のブログを読んだらじぶんも書きたくなった。わたしは、じぶんのことに関してはなにかマイナスな落ちをつけないと文章が書けないみたいで、たのしいことがつづいたり安定した毎日だと日記やブログが書けないとわかった。たのしいことのほうが簡単に、すぐわすれてしまうからちゃんと残しておきたいとおもうのに、大切にしたいことは人に言うべきじゃないとおもうからか、なにか、言ったり書いたりするとそれこそ思い出がすりへってしまいそうでこわくなる。あいまいな心地よさのままでとっておこうとしてしまう。とはいうものの、べつにさいきん恋人ができたとか毎日ともだちと飲んでたのしいことしかないとかいう日々なわけでもなく、とくに変わりはないけど、なんとなく日記を書こうとおもえなかった。

さいきんはバイトをしてばかりで、あとは弟が帰省しているからひさしぶりに一緒に生活している。きのうの夜、わたしが部屋でギターを練習していて、弟が隣の部屋にいたから、ちょっと弾けるようになったところをさりげなく聴かせようとおもってaikoとかを弾いて、ドアが開いていた弟の部屋をちらっとのぞいたら、おもいっきりイヤホンで音楽を聴いて本を読んでいて、そういえばそういう弟だったわ〜とおもって笑ってしまった。仲が悪いわけではまったくないんだけど、お互いに無干渉な兄弟だった。大学どう?とかそういう会話は一切なくて、カルピス飲む?とか、そういう生活にひつような会話しかしない。

あとこのあいだゼミの合宿に行った。台風のおかげで予定が変更になって、勉強の時間がなくなってただの旅行だった。温泉に入って卓球をして朝まで飲んでさわいで、とてもたのしかった。でも、ふざけて処女コールをされて、そのときは大丈夫だったけど酔いが冷めてきたころにかなしくなった。あと、ほんとうは言いたくなかった話をともだちにされて、そこからよけいなお世話なことをされていやだった。やっぱり大事にしたいことはそうそう人に言うもんじゃないとおもった。話しているときはたのしくても、後々めちゃくちゃ後悔する。ひみつを共有することで得られる一体感なんて一瞬ですぐにこわれるし、他人のことなんて結局どうやっても他人事で、じぶんより大切にできるわけなんてない。こういうことをおもうから、女の子むいてないなあとおもってしまう。わたしは男の子たちの、仲いい同士でもお互いかくれて女の子とあそびにいったり、彼女ができたとかそういう話なんてどうでもいいとおもっている程のところがすごく好きだし、いいなあとおもう。大事なことはじぶんひとりで考えるから、ともだちとはおもいっきりばかなことをしたりさわいだりするほうがいいとおもう。

それから、ともだちが彼氏と別れたり、バイトの先輩が彼氏と別れたり、夏の終わりだなあってかんじ。この時期に別れる人は、季節のせいにできるからちょっとあまえているんじゃないかな。そういえば今年は、お祭りにも海にも川にも行っていないし花火も見ていないしやってもいないし、バーベキューもしていないし君の名はもシンゴジラも見ていないし水着も浴衣も着なかった夏だった。来年は学生最後の夏休みで、23才の夏休みで、きっとおなじようにおわっていくんだろうけど、最後だーとかぎゃーぎゃー騒ぐんだろうな。神聖かまってちゃんの23才の夏休みを聴きながら、もう来年の夏のことをかんがえた。