小さいころ、紫陽花はかわいくないとおもっていた。お花は、ひとつでころんと咲いているのがかわいくて、細い一本の茎に支えられているその、か弱そうな感じとか、雑草の緑や土の茶色にぽつんと映えるようにそこにある、そういうのも含めてお花のかわいさだ…
電車のまどに描かれるななめの点線を見て、傘がないことをおもいだす。もう止んでいるとおもっていたのに、また降り出したみたいだった。雨に濡れるのはけっこうきらい。意味もなく悲劇のヒロインを演じているみたいで、ばからしい気がする。最寄り駅に着い…
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