どうしてもやりたくないことがあった

2020/4/30

このコロナ禍で仕事内容もやり方も大きく変わり、ほぼ在宅勤務で、始発のない時間帯の早朝集合も深夜のタクシー帰りもなくなり、4月の残業時間はいつもの5分の一くらいに減った。時間の使い方も自由で体力的には楽だけど、慣れないことだらけで不安も大きい。そしてなにより、上司たちがぐらぐらで我々現場は振り回されて疲弊している。

もちろんこの緊急事態でもなんとか金になるものを生み出さなければいけないのはわかるし、その方法がいつものようにはいかないので、新しいことやちょっと無茶なことをしなければならない状況だということも、わかる。

が、本当に私の上司たちは現場を捨て駒だとしか思っていなくて、とにかく人遣いが荒すぎて許せないことが多すぎる。別にそう思って上司たちはやっていないとしても、そのように下には感じているのだからそれはそう。こういうときに本性が出るというのは本当だと思った。

ていう思いがベースにありつつも言われたことをこなすという感じで、ここ1ヶ月くらい働いていたのだけど、ついに昨日の夜にまじでどうしてもどうしてもやりたくない業務内容を強要された。

 

その業務はまあ割とプライバシーに関わることで、無理やり強要される筋合いのない内容(私はそれをやるのがとにかくこわかった)。そんな仕事を現場全員に、急に連休明けからやれと、相談も説明もなく有無も言わさず連絡が来た。

そう思っていたのはわたしだけではなくて、部署の全体ラインでそれが流れてきたあとすぐに仲良くしてくれている先輩二人から個人ラインが来て「これありえないよね」という話をしていた。

でもこういうパターンはしょっちゅうあって(上から言われたことに裏で文句を言う)、それでもだからといって先輩たちが上に対して直接、変えて欲しいとかやりたくないとか訴える姿はあまり見たことがなかった。嫌だ嫌だと言いながらも我慢して結局うまくやってしまう、という出来すぎた先輩たちなのだ。

例によって今回もそうなった。「結局逃れられないね〜」と先輩からラインが来て、でも私はどうしても「そうですね〜」って返事ができなくて「ちょっと本当にやりたくないです」と返事をした。そしたら「それならやりたくないですって言ってもいいんじゃない?」と言われて、自分だけが取り残された気持ちだった。

それで、でもどう考えてもやりたくなかったので、私は現場だけのラインで「この業務を強要されるのはおかしいと思うのですが、上に交渉してもいいでしょうか……わたしはこれをやるのがすごくこわいです」みたいなことを発言した。上司のいる全体ラインで発言する勇気はどうしてもなかったのと、下っ端の自分一人で交渉すれば言いくるめられるのが目に見えていたから。一人でも味方になってくれる人を募りたかった。

でも、そのラインで言うだけでももう死ぬほどに緊張したし、手が震えたし、泣きそうになっていた。私は現場ではまだ下から2番目で先輩がたくさんいる。先輩たちは皆とても優しくてそこにはストレスなく過ごせていることが本当に幸せだと思っているけれど、実際のところ、その中にも上司たちとの内通者がいるくらいの気持ちというか、皆を心の底から信頼できていると胸を張って言えるわけではなかった。(もちろん仲良くしてくれる先輩もいるし、尊敬している部分もあるけれど、いつ裏切られても大丈夫なような距離で予防線を張って生きている感じ…文字に起こすと最低)仕事のスタンスが自分とまるっきり同じというか、まるっと真似したいと思っている人はいないというか……まあ当たり前だけど。。

現場の先輩たちに嫌われたら終わりだと思ったのもそうだし、何よりも全体でまとまりかけた案件に横槍を刺して、空気を乱す行為に免疫がなさすぎたのだと思う。

そうしたら、一人の、上に超絶話の通じるできる先輩が上司に交渉してくれて、やりたくない人はやらなくて良い、でもこの業務が今必要だと言うことは理解して欲しい、ということにまとまった。

私が言ったことに対して、そうだよね〜私ももやもやしてた〜、勇気出して言ってくれてありがとう、こんなんやりたくないよね〜みたいな声をかけてくれた先輩もいっぱいいて、頑張って言ってよかったなあと思って夜中までずーっと泣いてた。

今回は自分のわがままというか、変な正義感で、やらなくてよいという結果になったけど、日頃から感じている自分と職場のズレ、みたいなものをさらに浮き彫りにさせたと思っている。この件に関してもそうだけど、私は仕事に対して、それほどまで自分の身を削りたくないという気持ちがある。もっと隠れていたいし、個人的なところにまで仕事が入り込んでくるのが嫌だ。(まあそれが心からやりたいことだったり楽しいことならいいのだけど、今の仕事は全くもってそうではない)仕事で関わる人たちと強い結びつきも作りたくない。(というか、そこまでして仲良くなりたいと思う人に出会えていない)

でもうちの会社の人というか同業の人をみていると、喜んで自分の身を差し出している印象があるし、人間関係もどっぷりな人が多い。

 

これまでもたびたび、楽しんでやっている人がいる一方で、これを楽しめない自分はおかしいのか、どうしてもこの業務をやりたくない自分はだめなやつなのか、これはしょうがない・我慢してやるのレベルではないんだけどどうしたらいいのか……みたいなことが多々あった。そしてそれを楽しんでいる側の人たちは雰囲気てきに伝染・同調しているというより、もっと自発的なもので、もう私との違いは「性格・人間性」としか言えないようなもの。

たぶんあこがれているものも楽しいことも幸せに感じることも違って、行きたい旅先も住みたい街も違うんだろうな…って感じ。

いろんな種類の人がいてこそ、できる仕事(むしろそのほうがよいものができる)と研修とかいろいろで言われたし、自分もそう思っていたけど、もっと楽しいところがあるんじゃないかなと思い始めている。それかそもそも働くことが苦手で、どこで何をしようとこうなのかもしれないけど。

とりあえず、空気を読まないことは大事なことだと思った。同調しなくてよい。ということと、部署を異動したいと思った。どちらも忘れたくない気持ちなのでここに残す。