郵便局のひとへ

あさ、郵便局へ行った。だいじなエントリーシートをおくるため。

そうしたら、担当してくれた窓口の女のひとが、本当に元気も愛想のかけらもなくて、声も聞こえないくらい小さくて何言ってるかわからなくて、何時間も考えて何回も書き直して、一生懸命かいたエントリーシートなのに、こんなひとに送り出されるのなんていやだとおもった。うでに「研修中」という腕章をつけていたので、うしろのほうで暇をもてあましていたほかの社員のひと、ちゃんとフォローをしてよ、とおもった。

こういう、他人に不快感を抱いたときは、いつも、そのひとは今日犬が死んだとか恋人と別れたとかなにか悲しいことがあったのかもしれないとか、さっき誰かにすごいおこられたあとなのかもしれないとか、そういうふうに考えて良いように自分を納得させるんだけど、今日はそれができないくらいに自分にも余裕がなかったし、すごく悲しくなってしまった。そして、わたしもかなり無愛想なかんじでお金を払った。


いま、ねる前に思い出して、いまそのひとにすごくあやまりたい。

「研修中」という腕章がついてたということは、今年からの新入社員だったのかもしれない。まだ配属も決まらず、とりあえずいろんなところを経験しようね〜ってやらさせてるだんかい。新入社員ということは、まだ働きだして一週間ちょっとでしょう、しかもわたしと同い年の可能性が高い。

社会人になりたてで、右も左もわからなくてきついだろう、そしたらあんなふうにもなっちゃうね。

働きだした高校の同級生たちのことをおもいうかべて、みんないろんなところでがんばっているんだなあと想像して、その朝の郵便局のひと、ごめんなさいと思っている。