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2017年いつだかの下書き


やりたいことのできる業界の会社は、片っ端から受けようと思っていた。かたっぱしから説明会予約して、自社説明会に足を運んだ。でも、何社も行くうちに、自分がやりたいことはもっとはっきりしていて、その業界であればどこの会社でもいいというわけでもないんだなあと気づいた。たとえ大手であれ、なんかちがうなあと思うところはエントリーシートを出すのをやめようと思った。どうせちょっとでもそう思った会社は、向こうにもそういうことがばれるし、その会社にかける分の時間を、もっと志望度の高い会社の対策にむければいいのだ、そうしよう、と思った。

もっとほかにも、自分のやりたいことができそうな会社はないかと、探した。そしたら、とてもよさそうなところを見つけた。あまり知られていないところだったから、ここを第一志望にすれば、もしかしたらうまくいくかもしれない、と思った。

残業して、肌も髪もぼろぼろになって、彼氏もいなくて、不規則な生活で今よりも大分太った自分が見えた。永久脱毛して、つめもキラキラで、結婚を前提にしてつきあっている彼氏がいて、仕事終わりにはヨガ教室に通っている友達の姿が見えた。

とてもがっかりした。自分は、やりたいことならお金はその次だ、と思っている人間だと思っていたから。お金お金、お金のために働くというのはかっこわるくて恥ずかしいことだと少しバカにしていた。でも、実際の自分の価値観はそっち側だった。一定のお金は稼げるだろう、ということ前提で考えていた。わがままで甘い考えだった。